重いものを持ち上げた瞬間に腰が痛い!考えられる3つの原因と施術方法

 

【この記事の結論】

重いものを持ち上げた瞬間に腰が痛くなる場合、単純に「重いものを持ったから」だけが原因とは限りません。背景には、①腰まわりの筋肉の緊張・疲労、②姿勢や身体のバランスの崩れ、③インナーマッスルの機能低下があり、そこへ重量物を持ち上げる負荷が加わることで腰痛につながることがあります。

そのため、腰の痛みだけを見るのではなく、筋肉の状態や姿勢、骨格バランス、体幹を支える力まで確認することが大切です。施術では、状態に合わせてコアマッスルセラピー、ハイボルテージ、骨格矯正、インナーマッスルトレーニングを行い、痛みの軽減と腰に負担が集中しにくい身体づくりを目指します。

この記事でわかること

  • 重いものを持ち上げた瞬間に腰が痛くなる3つの原因
  • 腰まわりの筋肉や姿勢と腰痛の関係
  • インナーマッスルを鍛える理由
  • 実際に重量物を持って腰を痛めた40代男性の施術経過
  • 腰痛を繰り返さないためのセルフケア
  • 急な腰痛に関するよくある質問

重いものを持ち上げた瞬間に腰が痛い!考えられる3つの原因

 

原因① 腰まわりの筋肉の緊張・疲労

重い荷物を持ち上げると、腰まわりの筋肉には急激な負担がかかります。特に普段から腰の筋肉が硬くなっていたり、仕事や日常生活による疲労が蓄積していたりすると、重量物を持ち上げた際の負荷をうまく吸収できず、腰痛やぎっくり腰につながりやすくなります。

今回ご紹介する症例でも、初診時には腰部の筋緊張が強く、特に脊柱起立筋・腰方形筋周辺に圧痛が認められました。また、痛みによる防御性収縮もあり、腰部の可動域が低下している状態でした。

このように、重いものを持ち上げた動作そのものだけではなく、その前から腰まわりの筋肉へ負担が蓄積していたことが、痛みにつながる要因の一つとして考えられます。

原因② 姿勢・身体のバランスの崩れ

猫背や反り腰、骨盤の傾きなどがあると、荷物を持ち上げた際の負担が腰の一部分へ集中しやすくなります。その状態で重いものを持ち上げることが、腰の痛みを引き起こすきっかけになることがあります。

今回の症例では、姿勢を確認したところ骨盤の前傾が強く、反り腰傾向がみられました。さらに股関節の柔軟性も低下しており、普段から腰部へ負担が集中しやすい身体の使い方になっていた可能性が考えられました。

そのため、「重いものを持たないようにする」だけではなく、普段どのような姿勢で身体を使っているのかを確認することも、腰痛を繰り返さないためには重要です。

原因③ インナーマッスルの機能低下

腹横筋や多裂筋などのインナーマッスルには、動作をするときに腰椎や骨盤を安定させる役割があります。こうした体幹を支える筋肉が十分に働かないと、重いものを持ち上げた瞬間に腰を支えきれず、腰まわりの筋肉や関節への負担が増えます。

実際に今回の患者様の体幹部を確認したところ、腹圧を十分に維持できず、重量物を持ち上げる際に体幹を安定させる機能も低下していると評価しました。

今回の腰痛については、単純に「重いものを持ったから痛めた」と考えるのではなく、腰部周囲の筋肉の過緊張、姿勢・骨格バランスによる腰部への負担、インナーマッスルによる体幹支持力の低下という3つの背景があり、そこへ重量物を持ち上げる負荷が加わったことで発症したと考えました。

重いものを持って腰を痛めた場合に行う4つの施術

 

コアマッスルセラピーで緊張している筋肉を緩める

コアマッスルセラピーでは、緊張している筋肉に対して手技でアプローチします。今回の症例では、腰部だけでなく臀部を中心とした過緊張筋にも施術を行い、筋緊張の緩和と動作時に腰へかかる負担の軽減を図りました。

痛みが強い急性期にはハイボルテージを使用する

今回の症例では、初期は前屈や立ち上がり、寝返りでも痛みを感じる状態だったため、まずハイボルテージを用いて疼痛の軽減を図りました。

痛みが強い時期から無理に身体を動かすのではなく、まず現在の痛みの状態を確認しながら施術を進め、その後の身体の状態に合わせて次の施術へ移行していきます。

骨格矯正で姿勢と身体の動きを整える

疼痛が軽減し、腰部を動かせる範囲が広がってきた段階で骨格矯正を行います。今回の症例では、骨盤や脊柱だけではなく股関節も含めて身体の動きを整え、腰部だけに負担が集中しにくい状態を目指しました。

重いものを持ったときの腰痛には、反り腰や骨盤の傾き、股関節の柔軟性などが関係していることもあるため、腰だけではなく身体全体の状態を確認することが大切です。

インナーマッスルトレーニングで腰を支える力を高める

症状が安定した段階からは、インナーマッスルトレーニングを取り入れます。腹横筋などの体幹を支える筋肉の機能向上を図り、重量物を持つ際にも腰部を安定させられる身体づくりを行います。

痛みを軽減することだけでなく、腰に負担がかかりやすかった原因まで確認し、再び重量物を扱う際にも身体を支えられる状態を目指していきます。

【症例】重い荷物を持ち上げた瞬間に腰を痛めた40代男性

 

ここからは、実際に仕事中に重い荷物を持ち上げたことをきっかけに、腰に強い痛みが出た40代男性の症例をご紹介します。

この患者様は仕事柄、重量物を持つ機会が多い方でした。今回の腰痛について身体の状態を確認したところ、単に「重い荷物を持ったこと」だけではなく、腰まわりの筋肉の緊張や姿勢・骨格バランス、体幹を支える力など、複数の要因が背景にあると考えられました。

重い荷物を持ち上げた瞬間に腰へ強い痛みが出現

患者様は40代の男性で、仕事では重量物を持つ機会が多くありました。仕事中、床に置いてあった重い荷物を持ち上げた瞬間、腰部に強い痛みが出現しました。

その後は、前かがみになる動作だけでなく、椅子から立ち上がるときや寝返りをするときにも腰に痛みを感じるようになり、日常的な動作にも支障が出たため来院されました。

患者様からも、「仕事柄、重い物を持つことが多いので、また同じように痛めたらどうしようという不安もありました」とお話がありました。

初診時は腰の筋緊張に加えて反り腰や股関節の柔軟性も確認

初診時に身体を確認すると、腰部の筋緊張が強く、特に脊柱起立筋・腰方形筋周辺に圧痛が認められました。また、痛みによる防御性収縮もあり、腰部の可動域が低下していました。

さらに姿勢を確認すると、骨盤の前傾が強く、反り腰の傾向がみられました。股関節の柔軟性も低下していたため、普段から腰部へ負担が集中しやすい身体の使い方になっていた可能性が考えられました。

体幹部の安定性についても確認したところ、腹圧を十分に維持できず、重量物を持ち上げる際に体幹を安定させる機能も低下していると評価しました。

以上の状態から、今回の腰痛は単純に重い物を持ち上げたことだけではなく、①腰部周囲の筋肉の過緊張、②姿勢・骨格バランスによる腰部への負担、③インナーマッスルによる体幹支持力の低下が背景にあり、そこへ重量物を持ち上げる負荷が加わったことで発症したと考えました。

初期はハイボルテージとコアマッスルセラピーで痛みと筋緊張にアプローチ

初期は痛みが強かったため、まずハイボルテージを用いて疼痛の軽減を図りました。

その後、コアマッスルセラピーを行い、腰部・臀部を中心とした過緊張筋へ手技でアプローチしました。緊張している筋肉を緩めることで、筋緊張の緩和と動作時に腰へかかる負担の軽減を図りました。

この段階では、すぐにすべての施術を行うのではなく、まず強く出ている痛みと筋肉の緊張に対して施術を行い、その後の状態を確認しながら次の段階へ進めています。

痛みが軽減してから骨格矯正とインナーマッスルトレーニングへ

疼痛が軽減し、腰部を動かせる範囲が広がってきた段階から骨格矯正を開始しました。

骨盤や脊柱だけではなく股関節も含めて身体の動きを整え、腰部だけに負担が集中しにくい状態を目指しました。

さらに症状が安定してきた段階から、インナーマッスルトレーニングを導入しました。腹横筋など体幹を支える筋肉の機能向上を図り、仕事で重量物を持ち上げる際にも腰部を安定させられる身体づくりを進めました。

仕事中の動きがスムーズになり、重い荷物を持つ不安も少なくなりました

施術を続ける中で徐々に痛みが楽になり、患者様からは仕事中の動きもかなりスムーズになったとのお声をいただきました。

また、痛みのある部分だけでなく、姿勢や身体の使い方、腰を支える筋肉について説明を受けたことで、「なぜ腰を痛めてしまったのか」が分かったことも良かったとお話しされています。

「仕事中に重い荷物を持った瞬間、腰に強い痛みが出てしまい、最初は立ち上がったり前かがみになったりするのもつらい状態でした。

施術を受けていく中で徐々に痛みが楽になり、今では仕事中の動きもかなりスムーズになりました。

今では重い荷物を持つときの不安も少なくなり、以前より身体を動かしやすくなりました。これからも腰痛を繰り返さないように、身体のケアとトレーニングを続けていきたいと思います。」

この症例では、痛みが軽減した段階で施術を終えるのではなく、腰へ負担が集中していた姿勢や身体の動き、体幹を支える機能まで確認しながら施術を進めました。仕事で重量物を扱う機会が多いからこそ、痛みへの対応とあわせて、再び腰を痛めにくい身体づくりに取り組んでいます。

重いものを持つ方が腰痛を繰り返さないために意識したいセルフケア

 

仕事などで重いものを持つ機会が多い方は、痛みが落ち着いた後も腰へ負担を集中させない身体づくりを意識することが大切です。

今回の症例では、腰まわりの筋肉だけでなく、股関節の柔軟性や身体の使い方、体幹を支える機能についても確認しました。日常生活では、次の3つを意識して身体のケアを続けていきます。

① 腰・股関節まわりのストレッチを行う

腰痛の予防では、腰だけでなく、お尻や太ももなどの柔軟性を保つことも大切です。腰・股関節まわりの柔軟性を保つことで、前かがみになったときや荷物を持ち上げるときに、腰だけへ負担が集中しにくい状態を目指します。

特に仕事で重いものを持った日は、入浴後など身体が温まっているタイミングに、無理のない範囲で腰・股関節まわりのストレッチを行います。

強く伸ばすことを目的にするのではなく、身体の状態に合わせながら継続していくことが大切です。

② 重いものを持ち上げるときの姿勢を意識する

重いものを持つ際は、腰だけを曲げて持ち上げないように意識します。荷物をできるだけ身体に近づけ、膝と股関節を使って持ち上げることが大切です。

また、重い荷物を持った状態で腰をひねる動作も、できるだけ避けるようにします。

仕事で重量物を扱う機会が多い場合、重いものを持つこと自体を完全に避けることが難しいケースもあります。そのため、腰だけに負担を集中させない身体の使い方を身につけていくことが、腰痛を繰り返さないためのポイントになります。

③ 体幹・インナーマッスルを鍛えて腰を支える

腹横筋などの体幹筋を働かせることで、動作中の腰部を安定させます。今回の症例でも、体幹部の安定性を確認した際に腹圧を十分に維持できず、重量物を持ち上げるときに体幹を安定させる機能が低下していると評価しました。

そのため、ドローインや軽い体幹トレーニングなどを継続し、体幹を支える筋肉を働かせることも大切です。

「腰だけで支える」のではなく「体幹全体で支える」身体づくりを行うことで、重いものを持ち上げる際にも腰部を安定させることを目指します。

重いものを持ったときの腰痛に関するよくある質問

 

Q1.痛みが取れたら、そこで施術終了でもいいのでは?

痛みが軽減しても、姿勢や身体の使い方、体幹の支持力など、腰に負担がかかりやすい要因が残っている場合があります。

今回ご紹介した症例でも、腰の痛みだけでなく、骨盤の前傾や反り腰傾向、股関節の柔軟性、体幹部の安定性などを確認しました。

そのため、疼痛の改善だけでなく、身体の動きや体幹機能まで評価し、腰に負担が集中しにくい状態を目指すことが、再発予防につながると考えています。

Q2.なぜ腰痛なのにインナーマッスルまで鍛える必要があるのですか?

腹横筋や多裂筋などのインナーマッスルには、動作をするときに腰椎や骨盤を安定させる役割があります。

今回のように仕事で重量物を扱う場合、体幹を安定させる機能が十分でないと、腰部周囲の筋肉などへ負担が集中しやすくなります。

そのため、痛みが安定してきた段階からインナーマッスルトレーニングを取り入れ、腹横筋など体幹を支える筋肉の機能向上を図ります。「腰だけで支える」のではなく、体幹全体で身体を支えられる状態を目指すことが目的です。

Q3.ぎっくり腰のときは安静にしていた方がいいのでは?

強い痛みが出る動作を無理に行う必要はありません。ただし、重大な疾患が疑われない一般的な急性腰痛では、長期間安静にし続けるのではなく、痛みに合わせて可能な範囲で日常生活を続け、徐々に活動量を戻していくことが推奨されています。

「痛いけれど無理に動かなければならない」という意味ではありません。痛みの程度や身体の状態を確認しながら、可能な範囲で身体を動かしていくことが大切です。

重いものを持ち上げたときの腰痛は、痛みの背景まで確認することが大切です

 

重いものを持ち上げた瞬間に起こる腰の痛みは、単純に「重いものを持ったから」だけで起きているとは限りません。

今回ご紹介した症例では、①腰部周囲の筋肉の過緊張、②姿勢・骨格バランスによる腰部への負担、③インナーマッスルによる体幹支持力の低下が背景にあり、そこへ重量物を持ち上げる負荷が加わったことで腰痛が発症したと考えました。

施術では、痛みが強い初期にハイボルテージを用いて疼痛の軽減を図り、その後はコアマッスルセラピーによって腰部・臀部を中心とした筋肉の緊張へアプローチしました。さらに、痛みが軽減して身体を動かせる範囲が広がってから骨格矯正を行い、症状が安定した段階からインナーマッスルトレーニングを取り入れています。

実際に今回の40代男性の患者様からも、施術を続ける中で徐々に痛みが楽になり、仕事中の動きがかなりスムーズになったとのお声をいただきました。また、姿勢や身体の使い方、腰を支える筋肉について知ることで、重い荷物を持つときの不安も以前より少なくなったとお話しされています。

仕事で重いものを持つ機会が多い方にとって、重量物を完全に避けることが難しい場合もあります。だからこそ、痛みへの施術だけでなく、腰・股関節まわりの柔軟性、重いものを持ち上げるときの姿勢、体幹を支える力なども確認し、腰だけに負担が集中しにくい身体づくりを続けていくことが大切です。

「重いものを持ち上げた瞬間から腰が痛い」「仕事で重量物を扱うため、また腰を痛めないか不安」という方は、痛みだけでなく、腰に負担がかかっている原因まで確認したうえで、ご自身の状態に合ったケアを検討してみてください。

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